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指数の線と、値動きが2倍に振れるレバレッジETFの線のイメージ

長期投資・積立・為替

「2倍」のレバレッジETFは、指数の2倍になる?日経レバ(1570)の14年分で検証

  • 検証期間2012年4月〜2026年9月
  • 対象日経レバ(1570)、日経平均の日次の終値
  • 公開日2026/10/08

一言結論

レバレッジETFが2倍を目指すのは1日の値動きだけ。長く持った結果は2倍ではなく、値動きの形しだいで大きく変わった。

日経平均の値動きの「2倍」を目指すレバレッジETF。日経平均が1年で10%上がれば、20%上がると思いがちです。ところが2015年、日経平均は年明けから12月初めまでに11.77%上がったのに、代表的なレバレッジETFの日経レバ(1570)は21.72%の上昇で、1.85倍にとどまりました。なぜ2倍にならないのか。そして長く持つとどうなるのかを、日経レバの2012年以降のデータで確かめました。

この記事の結論

  1. 2倍は1日だけレバレッジETFが2倍を目指しているのは、1日の値動きだけです。毎日2倍に組み直すため、2日以上の期間では指数の2倍になりません。
  2. 横ばいの5年で14.0%目減り指数が上げ下げを繰り返すと、レバレッジETFは目減りします。日経平均がほぼ横ばい(−1.8%)だった2015年5月〜2020年5月の5年間、日経レバは14.0%下がっていました。
  3. 「日経平均の2倍」を上回った年は13年中7年反対に、上昇が続いた年は2倍を超えました。2013年は日経平均+56.7%に対し日経レバ+128.3%(2.26倍)でした。2013〜2025年の13年で、日経レバの成績が「日経平均の2倍」を上回った年は7年、下回った年は6年でした。
  4. 14年を通すと2.47倍2012年4月から2026年9月までを通すと、日経平均の+581%に対し、日経レバは+1,437%(2.47倍)でした。この期間は日経平均が大きく上がったため、結果として2倍を超えています。
検証条件・計算方法を見る

「2倍」が目指しているのは、1日の値動きだけ

レバレッジETFは、日経平均が1%上がった日に2%上がり、1%下がった日に2%下がることを目指す商品です。毎日、その日の終わりに、翌日も2倍の値動きになるよう中身を組み直します。そのため、2日以上の期間で見ると、一般に指数の2倍にはなりません。金融庁も2021年6月30日の注意喚起で、こうした商品は主に短期売買で利益を得ることを目的とした商品であり、2日以上の期間では指数の2倍にならない可能性があると説明しています。

算数:指数が元に戻っても、2倍ETFは戻らない

表は横にスクロールできます

スタート1日目(指数+10%)2日目(指数−10%)
指数100円110円99円(−1円)
2倍のレバレッジETF100円120円96円(−4円)

指数は1円しか減っていないのに、2倍のETFは4円減っています。上げ下げを繰り返すほど、この差が積み重なります。

検証に使ったデータ

項目内容
レバレッジETFNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570、日経レバ)
データ日経レバと日経平均の日次の終値(Yahoo Finance)。2012年4月9日〜2026年9月18日

※日経レバには信託報酬などの費用がかかり、その分も価格に含まれています。

基本結果

2015年:区切ると2倍超、通すと1.85倍

表は横にスクロールできます

期間(2015年)日経平均日経レバ倍率
1月5日〜8月17日(上昇が続いた局面)+18.45%+38.61%2.09倍
8月17日〜12月4日(急落から戻した局面)−5.41%−11.58%2.14倍
2014年末〜12月4日(通して)+11.77%+21.72%1.85倍

上がり続けた局面では2.09倍、急落してから戻した局面では下落率が2.14倍と、区切って見るとどちらも2倍を超えていました。それなのに、通して見ると1.85倍にとどまっています。区切った2つの局面をつなげると、上げた後に下げたことになり、その間に目減りが積み重なったためです。

基本結果

年ごとの成績:「日経平均の2倍」を上回った年は13年中7年

表は横にスクロールできます

年日経平均日経レバ日経平均の2倍倍率
2013年+56.7%+128.3%+113.4%2.26倍
2014年+7.1%+12.0%+14.2%1.68倍
2015年+9.1%+14.7%+18.1%1.62倍
2016年+0.4%−4.1%+0.8%―
2017年+19.1%+43.8%+38.2%2.29倍
2018年−12.1%−24.0%−24.2%1.99倍
2019年+18.2%+42.0%+36.4%2.31倍
2020年+16.0%+28.6%+32.0%1.79倍
2021年+4.9%+8.3%+9.8%1.70倍
2022年−9.4%−18.6%−18.7%1.98倍
2023年+28.2%+65.1%+56.5%2.31倍
2024年+19.2%+33.8%+38.4%1.76倍
2025年+26.2%+53.0%+52.4%2.02倍

※前年末から年末まで。2016年は日経平均がほぼ横ばいだったため倍率を出していません。

2013年、2017年、2019年、2023年、2025年のように、日経平均が大きく上がった年は2倍を超えていました。上昇が続く局面では、上がった分にさらに2倍がかかっていくため、2倍を上回ります。一方、2014年、2015年、2021年、2024年のように、年の途中で上げ下げが大きかった年は2倍を下回りました。2016年は日経平均がほぼ横ばい(+0.4%)だったのに、日経レバは4.1%下がっています。

日経レバの成績を「日経平均の2倍」と比べると、上回った年が7年(2013、2017、2018、2019、2022、2023、2025年)、下回った年が6年(2014、2015、2016、2020、2021、2024年)でした。ただし2018年と2022年は日経平均が下がった年で、日経レバの下げ幅が日経平均の2倍よりわずかに小さかった(−24.0%と−24.2%、−18.6%と−18.7%)ということです。

この検証の核心

横ばいの5年間で、14%目減り

表は横にスクロールできます

期間日経平均日経レバ
2015年5月25日〜2020年5月15日−1.8%−14.0%

日経平均が1年以上かけてほぼ元の水準(±2%以内)に戻った期間を5営業日おきに調べ、その中で日経レバの下げが最も大きかった、いちばん極端な例がこの5年間です。日経平均はほとんど変わらなかったのに、上げ下げを繰り返す間に、日経レバは14.0%目減りしていました。

追加検証

2012〜2026年を通すと、2倍を超えた

一方、日経レバの上場直後の2012年4月9日から2026年9月18日までを通して見ると、日経平均の+581%に対し、日経レバは+1,437%で、2.47倍でした。この14年間は日経平均が約6.8倍になる強い上昇が続いたため、上昇の局面で2倍を超えた分が、横ばいや上げ下げの局面での目減りを上回りました。

つまり、長く持ったときの結果は「2倍」ではなく、その間の値動きの形で決まります。一方向に上がり続ければ2倍を超え、上げ下げを繰り返せば2倍を下回り、横ばいでも目減りします。そして、どの形になるかは、持ち始めた時点では分かりません。

まとめ

レバレッジETFが2倍を目指すのは1日の値動きだけで、長い期間では指数の2倍になりません。日経レバは、上昇が続いた年には2倍を超え、上げ下げの大きい年には2倍を下回り、横ばいの5年間では14%目減りしていました。2012〜2026年を通すと2.47倍でしたが、それは日経平均が大きく上がり続けた期間だったためです。長く持つと、結果は値動きの形しだいで大きく変わります。

この検証の限界

この記事の数字を読むときは、次の点に注意してください。

  • 日経レバ1本の、2012〜2026年の結果です。ほかのレバレッジETFや、別の期間では結果が変わります。
  • 日経レバの価格には信託報酬や、先物を使った運用のコスト(限月の乗り換えなど)が含まれており、2倍からのずれには、日々の組み直しだけでなく費用の影響も含まれます。
  • 税金や売買の手数料は含めていません。
  • 本記事は過去データの検証であり、将来の値動きを保証するものではありません。また、特定の商品の売買を推奨するものではありません。

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公開日:2026/10/08 | データの時点:日経レバ(1570)と日経平均はYahoo Financeの日次の終値。2012年4月9日〜2026年9月18日