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投票箱と、選挙日をはさんで動く株価チャートのイメージ

売買ルールと季節性

中間選挙の年、米国株はどうなった?1950年以降19回の選挙で検証

  • 検証期間1950〜2022年の中間選挙19回(ナスダックは1974年〜)
  • 対象S&P500、ナスダック総合
  • 公開日2026/10/08

一言結論

中間選挙の後1年、S&P500は19回すべてで上昇していた。ただし選挙日から年末に限れば19回中13回で、理由が選挙とは限らない。

2026年11月3日は、米国の中間選挙です。「中間選挙の後は株が上がる」という話をよく聞きますが、本当でしょうか。1950年以降の19回の中間選挙について、S&P500とナスダック総合指数の値動きを、ふつうの日と比べて検証しました。

この記事の結論

  1. 選挙日から1年後は19回中19回上昇(平均+14.8%)1950年以降19回の中間選挙で、選挙日から1年後のS&P500は19回中19回上昇していました(平均+14.8%)。ふつうの日から1年後に上昇していた割合は73.7%(平均+9.0%)なので、1回ごとに見れば珍しくありませんが、19回続けて上昇したのは目立つ記録です。
  2. 選挙日から年末は19回中13回、年初から下げていた7回は4勝3敗選挙日から年末までに限ると、S&P500が上昇したのは19回中13回でした。年初から選挙日まで下げていた7回では4勝3敗で、選挙が年内の反発を約束するわけではありませんでした。
  3. 年初から下げていた年の1年後は7回中7回上昇年初から選挙日まで下げていた年の、選挙日から1年後は、S&P500が7回中7回(平均+17.4%)、ナスダックが5回中5回(平均+36.1%)の上昇でした。ふつうの日より高めですが、回数はごくわずかです。
  4. 2026年は年初から上げている年2026年は、10月6日時点でS&P500が年初から+14.0%と、上げている年です。過去に年初から選挙日まで上げていた12回では、選挙日から1年後は12回とも上昇していました(平均+13.2%、最も低かった年は+1.1%)。
検証条件・計算方法を見る

検証の方法

項目内容
対象1950〜2022年の中間選挙19回(ナスダックは1974年以降の13回)
年初から選挙日までその年の最初の取引日の終値から、選挙日の終値まで
選挙日の終値選挙日に市場が休みだった年は、翌取引日の終値
その後選挙日から年末まで、選挙日から1年後まで
比べる相手1950〜2022年のすべての取引日を起点にした、1年後の騰落率(ふつうの日)

※配当を含まない株価指数で計算しています。

基本結果

19回の中間選挙とS&P500

表は横にスクロールできます

選挙の年年初から選挙日まで選挙日から年末まで選挙日から1年後
1950年+17.4%+4.4%+15.0%
1954年+30.0%+10.9%+30.5%
1958年+29.0%+6.1%+10.1%
1962年−17.3%+7.5%+24.0%
1966年−11.7%−1.3%+12.0%
1970年−9.4%+9.4%+12.7%
1974年−23.1%−8.7%+18.7%
1978年+0.0%+2.4%+6.4%
1982年+12.0%+2.3%+19.9%
1986年+17.5%−1.6%+1.1%
1990年−13.4%+6.0%+25.1%
1994年+0.0%−1.4%+27.1%
1998年+13.9%+10.7%+22.0%
2002年−20.7%−3.9%+14.9%
2006年+9.0%+2.6%+6.7%
2010年+5.3%+5.4%+3.7%
2014年+9.8%+2.3%+4.5%
2018年+2.2%−9.0%+11.7%
2022年−20.2%+0.3%+14.5%

※1978年は+0.03%、1994年は+0.05%で、ほぼ横ばいでした。

S&P5001年後に上昇していた割合/平均
ふつうの日(1950〜2022年)73.7%/+9.0%
中間選挙の選挙日(19回)19回中19回/+14.8%

選挙日から1年後のS&P500は、19回すべてで上昇していました。米国株は長期で上昇してきたので、どの日を起点にしても1年後は4回に3回ほど上がっています。ただ、毎回この割合(73.7%)で上がるとすると、19回続けて上がるのは約0.3%の確率でしか起きない並びです。平均も+14.8%と、ふつうの日の+9.0%を上回っていました。

一方で、その理由が選挙そのものだとは限りません。中間選挙の翌年は、大統領の任期の3年目にあたり、次の大統領選挙に向けた時期とも重なります。景気や金融政策の局面など、選挙以外の要因も同時に働いています。

一方、選挙日から年末までの約2か月で見ると、上昇したのは19回中13回で、2018年の−9.0%、1974年の−8.7%のように、選挙の後に大きく下げた年もありました。

この検証の核心

年初から選挙日まで下げていた年は?

「選挙の前に株価が下がっていても、選挙の後は戻る」という見方を、年初から選挙日まで下げていた年だけで確かめました。

表は横にスクロールできます

S&P500(7回)年初から選挙日まで選挙日から年末まで選挙日から1年後
1962年−17.3%+7.5%+24.0%
1966年−11.7%−1.3%+12.0%
1970年−9.4%+9.4%+12.7%
1974年−23.1%−8.7%+18.7%
1990年−13.4%+6.0%+25.1%
2002年−20.7%−3.9%+14.9%
2022年−20.2%+0.3%+14.5%
まとめ―7回中4回上昇7回中7回上昇(平均+17.4%)

表は横にスクロールできます

ナスダック(5回)年初から選挙日まで選挙日から年末まで選挙日から1年後
1974年−28.7%−9.4%+17.1%
1990年−25.9%+9.8%+58.4%
1994年−0.4%−2.0%+36.5%
2002年−29.2%−4.7%+39.8%
2022年−33.0%−1.4%+28.6%
まとめ―5回中1回上昇5回中5回上昇(平均+36.1%)

※ナスダックのふつうの日(1974〜2022年)は、1年後に上昇していた割合が77.6%、平均+13.7%です。

選挙日から年末まででは、S&P500が7回中4回、ナスダックは5回中1回しか上昇していません。選挙が終わったからといって、その年のうちに戻るとは限りませんでした。1年後で見ると全回上昇し、平均もふつうの日を上回っていますが、S&P500で7回、ナスダックで5回しかない結果です。

追加検証 1

1990年:湾岸戦争と中間選挙

年初から下げていた年の中で、戦争と原油高が重なったのが1990年です。

表は横にスクロールできます

日付WTI原油(現物)出来事
1990年1月2日22.88ドル年初
1990年8月2日23.71ドルイラクがクウェートに侵攻
1990年10月11日41.07ドル原油の最高値。S&P500もこの日が年内の最安値(295.46)
1990年11月6日32.41ドル中間選挙。原油は最高値からすでに約2割下落
1991年1月17日21.48ドル多国籍軍の空爆開始
1991年2月28日19.28ドル停戦

※原油はFREDのWTI現物価格です(先物の価格とは少し違います)。

1990年は、原油が選挙の約1か月前にピークを付け、株価もその日に底を付けていました。その後、選挙日から1年でS&P500は+25.1%、ナスダックは+58.4%上昇しています。一方、1974年と2002年は、選挙日から年末まで下げ続けました。どちらも、インフレと景気後退(1974年)、ITバブルの崩壊(2002年)という、選挙では解決しない問題を抱えていた年です。

これらの例を見る限り、選挙の後に株価がどう動くかを決めていたのは、選挙そのものより、その時の相場が抱えていた問題が解決に向かったかどうかだったと考えられます。

追加検証 2

2026年の位置:年初から上げている中間選挙の年

2026年(10月6日時点)年初からの騰落率
S&P500+14.0%(6,858.47 → 7,818.93)
ナスダック総合+18.8%(23,235.63 → 27,599.89)

2026年は、年初から選挙までに株価が上げている側の年です。過去に、年初から選挙日まで上げていた(または横ばいだった)12回では、選挙日から年末までに上昇したのは12回中9回、選挙日から1年後は12回とも上昇し、平均は+13.2%でした。ただし、1986年の+1.1%のように、ほとんど上がらなかった年もあります。

2026年の結果(選挙後に追記)

2026年11月3日の選挙日の終値と、年末までの騰落率は、選挙後にここへ追記します。

まとめ

1950年以降の中間選挙19回では、選挙日から1年後のS&P500は全回上昇し、平均もふつうの日を上回っていました。ただし、その理由が選挙そのものかどうかは、このデータだけでは分かりません。選挙日から年末までに限ると、上昇は19回中13回で、年初から下げていた年に限れば4勝3敗でした。「選挙が終われば相場は戻る」と決めつけるより、その時の相場の問題が解決に向かうかどうかを見る方が大切だと、過去のデータは示しています。

この検証の限界

この記事の数字を読むときは、次の点に注意してください。

  • 中間選挙は19回(ナスダックは13回)だけで、年初から下げていた年はS&P500で7回、ナスダックで5回しかありません。
  • 「年初」をその年の最初の取引日の終値としています。前年末の終値を起点にすると、1978年(−1.3%)と1994年(−0.2%)も年初から下げていた年に入ります。
  • 選挙日の後の株価は、景気、金融政策、戦争など、選挙以外の要因に大きく左右されています。
  • 「約0.3%」は、毎回の上昇の確率が73.7%で同じとした場合の概算です。時代によって上昇しやすさは違うため、目安として見てください。
  • 配当を含まない株価指数で計算しています。
  • 本記事は過去データの検証であり、将来の値動きを保証するものではありません。また、特定の商品の売買を推奨するものではありません。

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公開日:2026/10/08 | データの時点:S&P500・ナスダックは日次の終値(2026年の数字は10月6日まで)、原油はFREDのWTI現物価格