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12か月のカレンダーのうち10月が強調され、米10年債利回り5.29%が示されたイメージ

売買ルールと季節性

10月は株が上がる月?米金利5%超の10月はどうなった?76年分のデータで検証

  • 検証期間1950〜2025年(ナスダックは1971年〜、米10年債は1962年〜)
  • 対象S&P500、日経平均、ナスダック総合、米10年債利回り
  • 公開日2026/10/08

一言結論

10月は言われるほど強い月ではなく、月の途中で深く下げやすい。金利が高い年の10月はさらに弱めだったが、回数は少ない。

「10月は株が上がりやすい月」と言われることがあります。本当でしょうか。また、2026年は米国の10年国債の利回りが9月末に5.29%と、2002年5月以来の高さで10月を迎えました。金利が高い年の10月は、どうだったのでしょうか。S&P500、日経平均、ナスダック総合指数の76年分のデータで検証しました。

この記事の結論

  1. 10月は12か月中で真ん中から下10月は、言われるほど強い月ではありませんでした。1950〜2025年の76回で、S&P500が10月に上昇したのは45回で、12か月の中で1月と並ぶ7番目の多さでした。日経平均は8月と並ぶ8番目、ナスダックは10番目です。
  2. 月の途中で深く下げやすい10月は、月の途中で深く下げやすい月でした。前月末から月中の最安値までの下落率の平均は、ナスダックで12か月中最も深い−4.64%、S&P500で8月に次ぐ−3.15%でした。
  3. 9月末5%以上の年は10月の上昇割合が低い(ナスダックは同じ年の中で最下位)9月末の米10年債利回りが5%以上だった年の10月は、5%未満の年より上昇した割合が低く、ナスダック(データがある29年)は、同じ年の12か月の中で比べても、上昇回数・平均・中央値のすべてが最下位でした。
  4. 回数が少なく、時代の違いも混ざるただし、回数が少なく、この程度の差は偶然でも起こりうる大きさです。また、9月末に5%以上だったのは1966〜2000年の時代に集中しており、時代の違いと金利の違いを完全には切り分けられません。
検証条件・計算方法を見る

検証の方法

項目内容
期間S&P500と日経平均は1950〜2025年(76年)、ナスダック総合指数は1971〜2025年(55年)
月の騰落前月末の終値から、その月の月末の終値までの騰落率
月中の下落率前月末の終値から、その月の中で最も安かった終値までの下落率(一度も前月末を下回らなかった月は0%)
金利米10年国債の利回り(FRED)。9月末の値で、5%以上の年と5%未満の年に分けた(1962〜2025年の64年)

※配当を含まない株価指数で計算しています。

基本結果

10月は12か月の中で何番目?

表は横にスクロールできます

指数10月に上昇した回数12か月の中の順位10月の騰落率(平均/中央値)
S&P50076回中45回7番目(1月と同数)+0.90%/+1.03%
日経平均76回中41回8番目(8月と同数)+0.56%/+0.85%
ナスダック総合55回中30回10番目+0.76%/+2.16%

10月は、平均で見るとプラスの月です。ただ、上昇した回数で12か月を並べると、どの指数でも真ん中から下の位置でした。「10月は株が上がりやすい」というより、「10月は言われるほど強い月ではない」というのが正確です。

9月に下げた年は、10月に戻りやすい?

表は横にスクロールできます

S&P50010月に上昇した回数割合
9月に下落した年41回中25回約61%
9月に上昇した年34回中20回約59%

※1979年は9月が前月と同じ水準で終わったため、どちらにも入れていません。

9月に下げたかどうかで、10月の上がりやすさにほとんど差はありませんでした。日経平均(40回中22回と36回中19回)とナスダック(26回中15回と29回中15回)でも、はっきりした差は出ていません。

基本結果

10月は、月の途中で深く下げやすい

表は横にスクロールできます

指数10月の月中の下落率(平均)12か月の中の深さ月中に10%以上下げた10月
S&P500−3.15%2番目(最も深いのは8月の−3.25%)76回中2回(1987年、2008年)
日経平均−3.86%3番目76回中8回
ナスダック総合−4.64%1番目(最も深い)55回中7回

月末には戻していたとしても、10月は月の途中で深く下げる場面が多い月でした。最も極端だったのは、ブラックマンデーが起きた1987年10月です。S&P500は9月末の終値から月中の最安値の終値まで30.1%下げ、月末でも21.76%安で終わりました。

この検証の核心

9月末の米10年債利回りが5%以上だった年の10月

表は横にスクロールできます

指数(10月)9月末に5%以上だった年9月末に5%未満だった年
S&P50034回中18回上昇/中央値+0.47%30回中21回上昇/中央値+2.13%
日経平均34回中16回上昇/中央値−0.16%30回中17回上昇/中央値+0.92%
ナスダック総合29回中13回上昇/中央値−0.72%26回中17回上昇/中央値+3.92%

3つの指数とも、9月末の金利が5%以上だった年の10月は、5%未満だった年に比べて、上昇した割合も中央値も低くなっていました。ただし、それぞれ30回前後ずつの比較なので、この程度の差(たとえばS&P500の34回中18回と30回中21回)は、偶然でも十分に起こりうる大きさです。「傾向がうかがえる」という程度に受け止めるのが妥当です。

ただし、時代の違いが混ざっている

9月末に5%以上だった34年は、1966〜1997年と1999年、2000年です(1998年は4.44%で5%未満)。2001年から2025年まで、9月末に5%以上だった年は1度もありません。つまりこの比較は、金利の高さの比較であると同時に、1966〜2000年の時代と、それ以外の時代の比較にもなっています。

同じ年の中で比べると

そこで、9月末の金利が5%以上だった年だけを残し、その年の12か月の中で10月が何番目だったかを調べました。同じ年の中で比べれば、時代全体の強さ・弱さとは別に、10月の位置が分かります。

表は横にスクロールできます

指数10月の順位(上昇回数・平均・中央値)10月の数字
S&P500いずれも12か月中8番目34回中18回上昇
日経平均いずれも12か月中10番目34回中16回上昇、平均−0.03%
ナスダック総合いずれも12か月中最下位29回中13回上昇、平均−0.80%、中央値−0.72%

ナスダックは、同じ年の中で比べても、金利が高かった年の10月は12か月の中で最も弱い月でした。反対に、9月末の金利が5%未満だった26年では、ナスダックの10月の中央値は+3.92%で、12か月の中で最も高い月でした。ただし、これだけで「金利が高いから10月が弱い」と言い切ることはできません。12か月を並べれば必ずどれかが最下位になり、3つの指数のうちどれかの10月がたまたま最下位になることも、4回に1回ほどは起こります。言えるのは、金利が高かった時代に、10月の弱さが特に目立ったのはナスダックだった、ということです。

追加検証 1

今年に近い条件の3回

その年のうちに米10年債の利回りが5%を突破し(直前の60営業日がすべて5%未満だった状態から、終値で5%以上になった日)、9月末も5%以上のまま10月を迎えた年は、1962〜2025年で3回でした。

表は横にスクロールできます

年5%突破/9月末の利回りS&P500の10月(月中の最大の下げ)日経平均の10月ナスダックの10月
1966年2月・7月/5.02%+4.75%(−4.4%)−1.67%―
1967年6月/5.31%−3.53%(−3.5%)+3.94%―
1999年2月/5.90%+6.25%(−2.8%)+1.91%+8.02%

S&P500は3回中2回上昇しましたが、3回とも月の途中で2.8〜4.4%下げる場面がありました。なお、9月中に5%を突破して、そのまま10月を迎えたのは、1962年以降で2026年が初めてです(突破は9月15日)。

追加検証 2

2026年の位置:金利の「上がる速さ」

2026年9月末の米10年債利回りは5.29%で、2002年5月以来の高さです。9月末までの63営業日(約3か月)の上昇幅は0.81%でした。

「金利上昇は株価にとって危険か」の記事で確認したとおり、約3か月で1%以上の金利上昇は1962年以降20回あり、その1年後にS&P500が上がっていたのは20回中16回でした。一方、1.5%以上まで加速した10回では、1年後の上昇は10回中5回、中央値は−2.5%に悪化していました。

9月末の時点で約3か月の上昇幅が1%を超えていたのは、1980年(1.73%)、1981年(1.80%)、1987年(1.27%)の3回です。1987年は10月に入って上昇が加速し、10月8日に1.54%、16日には1.87%に達しました。ブラックマンデーは、その次の営業日の10月19日でした。2026年は、9月末の時点でまだ1%に届いていません。

その後(2026年10月の結果)

2026年10月のS&P500・日経平均・ナスダックの結果と、月中の下げの深さは、11月初めにここへ追記します。

まとめ

76年分のデータでは、10月は言われるほど強い月ではなく、月の途中で深く下げやすい月でした。9月末の米10年債利回りが5%以上だった年は、10月の成績がさらに弱く、特にナスダックは同じ年の中で比べても最も弱い月でした。ただし、金利が高かった年は1966〜2000年に集中しているため、金利の影響と時代の影響を完全には分けられません。

この検証の限界

この記事の数字を読むときは、次の点に注意してください。

  • 9月末に5%以上だった年は34回(ナスダックは29回)で、ほぼすべてが1966〜2000年です。2001年以降の例はありません。
  • 5%以上と5%未満の比較は、それぞれ30回前後ずつで、差は統計的に確かと言えるほど大きくありません。
  • 今年に近い条件の年は3回だけです。
  • 月末の終値と、月中の日々の終値で計算しています(取引時間中の安値は使っていません)。
  • 配当を含まない株価指数で計算しています。
  • 本記事は過去データの検証であり、将来の値動きを保証するものではありません。また、特定の商品の売買を推奨するものではありません。

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公開日:2026/10/08 | データの時点:株価は1950〜2025年の月次(ナスダックは1971年から)、米10年債利回りはFREDの日次(1962年から、2026年は9月30日まで)