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100年分の年間リターンの分布と、平均10%の位置を示すヒストグラムのイメージ

長期投資・積立・為替

「株は年平均10%」は本当?平均どおりの年は100年で何回あったか、S&P500で検証

  • 検証期間1926〜2025年(100年)
  • 対象S&P500の配当込みの年間リターン
  • 公開日2026/10/08

一言結論

「年平均10%」は100年持ち続けた結果の年率で、平均くらいの年は100年で6回だけだった。

「株は長期で見れば年平均10%くらい上がる」。よく聞く言葉で、数字自体は間違いではありません。では、実際に「平均くらい」だった年は、どれだけあったのでしょうか。S&P500の配当込みの年間リターンを、1926年から2025年までの100年分数えました。

この記事の結論

  1. 8〜12%の年は6回1926〜2025年の100年で、S&P500の配当込みのリターンが8〜12%に収まった年は6回(1926、1959、1968、1993、2004、2016年)だけでした。5〜15%に広げても17回です。
  2. +20%以上38回、−10%以下12回+20%以上の年が38回、−10%以下の年が12回あり、「平均くらい」から大きく外れた年のほうが多数派でした。最高は1933年の+53.99%、最低は1931年の−43.34%です。
  3. 年平均10%は複利の年率「年平均10%」は、100年間持ち続けた場合の年率(複利で10.5%)です。毎年の予定ではありません。
  4. 長く持つほど平均に近づいた1年ではばらばらでも、持つ期間を長くすると平均に近づきました。30年続けて持った場合の年率は、71通りすべてが年8.5〜13.7%に収まっていました。
検証条件・計算方法を見る

検証に使ったデータ

項目内容
データS&P500の配当込みの年間リターン(S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのデータ、Slickcharts掲載)
期間1926〜2025年の100年。1926〜1956年は、S&P500の前身の指数(S&P 90)
配当配当を再投資したものとして含む
基本結果

100年分の年間リターンの分布

表は横にスクロールできます

年間リターン(配当込み)回数主な年
+50%以上2回1933年(+53.99%)、1954年
+40〜50%未満3回1928年、1935年、1958年
+30〜40%未満15回1995年、2013年、2019年など
+20〜30%未満18回2023年、2024年など
+10〜20%未満22回2025年(+17.88%)など
0〜+10%未満14回2015年(+1.38%)など
0〜−10%未満14回2018年(−4.38%)など
−10〜−20%未満6回2022年(−18.11%)など
−20〜−30%未満3回1930年、1974年、2002年
−30〜−40%未満2回1937年、2008年(−37.00%)
−40%以下1回1931年(−43.34%)

最も多かったのは+10〜20%未満の22回で、その次が+20〜30%未満の18回、+30〜40%未満の15回でした。100年のうちプラスの年が74回、マイナスの年が26回です。

基本結果

「平均くらい」の年は、100年で6回

平均の10%から上下2%、つまり8〜12%の年を「平均くらいの年」として数えると、該当するのは1926年、1959年、1968年、1993年、2004年、2016年の6回でした。およそ17年に1回です。範囲を5〜15%に広げても17回で、6年に1回程度です。

いちばん多かった+10〜20%未満の22回も、12%までに収まったのは6回で、残りの16回は12〜20%の年でした。

区分回数(100年中)
8〜12%(平均くらい)6回
5〜15%17回
+20%以上38回
−10%以下12回
この検証の核心

「年平均10%」の正体

100年分の年間リターンを単純に足して100で割ると、12.35%になります。一方、100年間ずっと持ち続けた場合の増え方を1年あたりにならした数字(複利の年率)は10.49%です。「年平均10%」は、こちらの数字です。

つまり、年平均10%は「100年間持ち続けた結果を、毎年同じペースで増えたとみなしたら」という数字です。100年のうちのある1年を取り出したとき、その年が10%前後になるとは限りません。実際には、100回中94回は8〜12%の外でした。

追加検証

持つ期間を長くすると、平均に近づいた

表は横にスクロールできます

持つ期間通り数年率が8〜12%だった通り数年率の範囲(最低〜最高)
1年100通り6通り−43.3%〜+54.0%
5年96通り17通り−12.5%〜+28.6%
10年91通り17通り−1.4%〜+20.1%
20年81通り33通り+3.1%〜+17.9%
30年71通り51通り+8.5%〜+13.7%

※1926年以降の各年を始点として、その年から続けて持った場合の年率(配当込み)。

1年では−43%から+54%までばらついた成績も、30年続けて持つと、71通りすべてが年8.5〜13.7%に収まっていました。「年平均10%」は、1年ごとの予定ではなく、長い期間持ち続けたときに近づいていく数字だったと言えます。ただし、10年でもマイナスの通りが4つあり、20年でも年3.1%にとどまった期間がありました。

また、長い期間の通りは、互いに期間が大きく重なっています。100年の中で重ならない30年の期間は3つしか取れないので、30年の71通りは、71回の別々の結果ではありません。「すべてが8.5〜13.7%に収まった」のは、米国株のこの100年という1つの歴史の中での結果です。

まとめ

S&P500の配当込みのリターンが「平均くらい」(8〜12%)だった年は、100年で6回だけでした。平均から大きく外れた年のほうが多数派で、+20%以上の年が38回、−10%以下の年が12回ありました。年平均10%は、100年間持ち続けた場合の年率であり、1年ごとの予定ではありません。持つ期間を長くするほど成績は平均に近づきましたが、それにも何十年という時間がかかっていました。

この検証の限界

この記事の数字を読むときは、次の点に注意してください。

  • 配当込みのリターンで、税金や手数料は含みません。
  • 1926〜1956年はS&P500の前身の指数(90銘柄)のデータです。
  • 米ドル建てで、為替の影響を含みません。
  • 過去100年の米国株の結果であり、他の国や今後の期間で同じになるとは限りません。
  • 5年以上の期間の通りは、互いに期間が重なっているため、独立した結果ではありません。
  • 本記事は過去データの検証であり、将来の値動きを保証するものではありません。また、特定の商品の売買を推奨するものではありません。

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公開日:2026/10/08 | データの時点:S&P500の配当込みの年間リターン(S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのデータ、Slickcharts掲載)。1926〜2025年の100年。1926〜1956年は前身の指数