
上がる年でも、途中でどれだけ下がる?S&P500と日経平均の「年内の下落」を46年分で検証
- S&P500の年内の下落(平均)14.1%1980〜2025年の46年
- 年末をプラスで終えた年46年中35年
- プラスで終えた年の年内の下落(平均)11.4%10%以上下げた年は35年中14年
- 日経平均の年内の下落(平均)19.4%年末プラスは46年中31年
一言結論
上がる年でも、途中で平均11%下げていた。下落は例外ではなく毎年の通過点で、平均の14%は上限でもない。
「長期で見れば株は上がる」と言われます。実際、S&P500は1980年から2025年までの46年のうち、35年を年末プラスで終えました。では、プラスで終えた年は、1年を通して順調だったのでしょうか。年の途中でどれだけ下げていたのかを、S&P500と日経平均の46年分で数えました。
この記事の結論
- 年内の下落は平均14.1%S&P500の年内の下落(その年の高値から安値まで)は、1980〜2025年の平均で14.1%でした。下げが5%に満たなかった年は、46年中3年しかありません。
- プラスで終えた年でも平均11.4%、14年は10%以上年末をプラスで終えた35年に限っても、年内の下落は平均11.4%で、10%以上下げた年が14年ありました。1987年と2020年は、途中で34%下げてもプラスで終えています。
- 平均は上限ではない(2008年は48.0%)ただし平均は上限ではありません。2008年は年内に48.0%下げ、年末も−38.5%でした。下げている最中に、その年がどちらになるかは分かりません。
- 日経平均は平均19.4%日経平均は、年内の下落の平均が19.4%と、S&P500より深くなっていました。2024年はプラス19.2%で終えた年でも、途中で25.5%下げています。
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検証の方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年内の下落 | その年の中で、それまでの最も高い終値から、その後の最も安い終値までの下落率の最大値(年初からの下落ではない) |
| データ | S&P500(Yahoo Finance)、日経平均(FRED)の日次の終値 |
| 期間 | 1980〜2025年の46年(参考として1950年以降も計算) |
※配当を含まない株価指数で計算しています。取引時間中の安値を使うと、下落率はやや大きくなります(S&P500の46年平均で15.2%)。
S&P500:年内の下落は平均14.1%
| S&P500(1980〜2025年の46年) | 結果 |
|---|---|
| 年内の下落の平均/中央値 | 14.1%/10.2% |
| 年末をプラスで終えた年 | 46年中35年 |
| プラスで終えた年の、年内の下落の平均 | 11.4% |
| プラスで終えられなかった年の、年内の下落の平均 | 23.0% |
| 年内の下落が最も小さかった年 | 1995年(2.5%) |
※参考:1951〜2025年の75年では、年内の下落の平均は13.7%、年末プラスは75年中55年でした。
下落の大きさの分布
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| 年内の下落 | 46年全体 | うちプラスで終えた35年 |
|---|---|---|
| 5%未満 | 3年 | 3年 |
| 5〜10% | 19年 | 18年 |
| 10〜20% | 17年 | 11年 |
| 20〜30% | 3年 | 1年 |
| 30%以上 | 4年 | 2年 |
年内に5%も下げずに終わった年は、46年で3回だけでした。年の途中で下落を通過するのは例外ではなく、ほぼ毎年のことです。
プラスで終えた年でも、途中で大きく下げていた
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| 年 | 年内の下落 | 年末の騰落率 | 背景 |
|---|---|---|---|
| 1987年 | −33.5% | +2.0% | ブラックマンデー |
| 2020年 | −33.9% | +16.3% | コロナショック |
| 2009年 | −27.6% | +23.5% | リーマンショックの底 |
| 1998年 | −19.3% | +26.7% | ロシア危機 |
| 2025年 | −18.9% | +16.4% | |
| 1980年 | −17.1% | +25.8% | |
| 1982年 | −16.6% | +14.8% |
※年末をプラスで終えた年のうち、年内の下落が大きかった年。
1987年と2020年は、年の途中で3分の1も下げながら、年末はプラスで終えました。年末の数字だけを見ると穏やかな年に見えても、途中には大きな下落があった年が少なくありません。
ただし、平均は上限ではない
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| 年 | 年内の下落 | 年末の騰落率 |
|---|---|---|
| 2008年 | −48.0% | −38.5% |
| 2022年 | −25.4% | −19.4% |
| 2018年 | −19.8% | −6.2% |
| 2011年 | −19.4% | ほぼ0%(−0.003%) |
| 2024年 | −8.5% | +23.3% |
平均の14.1%は、真ん中あたりの目安にすぎません。2008年は年内に48.0%下げ、年末も−38.5%でした。10%下げた段階では、その年が2020年のように戻る年なのか、2008年のように下げ続ける年なのかは分かりません。
また、46年中11年は、年末をプラスで終えられませんでした(2011年はほぼ横ばい)。2000年から2002年のように、3年続けてマイナスで終えた期間もあります。「下がっても年末には戻る」という前提は置けません。
日経平均は、年内の下落がさらに深い
| 日経平均(1980〜2025年の46年) | 結果 |
|---|---|
| 年内の下落の平均/中央値 | 19.4%/18.9% |
| 年末をプラスで終えた年 | 46年中31年 |
| プラスで終えた年の、年内の下落の平均 | 14.9% |
| プラスで終えた年のうち、10%以上下げた年 | 31年中21年 |
※参考:1950〜2025年の76年では、年内の下落の平均は18.2%、年末プラスは76年中50年でした。
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| 日経平均 | 年内の下落 | 年末の騰落率 |
|---|---|---|
| 2013年 | −20.4% | +56.7% |
| 2024年 | −25.5% | +19.2% |
| 2025年 | −22.3% | +26.2% |
日経平均は、年内の下落の平均がS&P500より約5ポイント深く、プラスで終えた年でも3回に2回は途中で10%以上下げていました。2013年は年間で56.7%上がった年ですが、途中では20.4%下げる場面がありました。
まとめ
1980〜2025年のS&P500は、年内に平均14.1%下げ、それでも46年中35年をプラスで終えていました。プラスで終えた年でも途中の下落は平均11.4%で、大きく下げてから戻した年も多くあります。一方で、平均は上限ではなく、2008年のように下げ続けた年もありました。日経平均は、年内の下落がさらに深めでした。株を持っていれば、毎年のように途中の下落を通過することになります。
この検証の限界
この記事の数字を読むときは、次の点に注意してください。
- 日々の終値で計算しています。取引時間中の安値を使うと、下落率はやや大きくなります。
- 年内の下落は暦年で区切って計算しているため、年をまたぐ下落(例:2007年10月〜2009年3月)は、それぞれの年に分かれて数えられます。
- 配当を含まない株価指数で計算しています。
- 本記事は過去データの検証であり、将来の値動きを保証するものではありません。また、特定の商品の売買を推奨するものではありません。
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PDFライブラリを見る公開日:2026/10/08 | データの時点:S&P500はYahoo Finance、日経平均はFREDの日次の終値。1980〜2025年(参考として1950年以降も計算)
